2009年04月16日

第五十七夜 「キロギ」

 3月末に韓国に行ってきました。
 お花のお師匠さんが光州で開催されたフラワーエキスポで展覧会をされることになり、観光ついでにいくことになりました。
 釜山→光州→ソウル→関西空港という順にめぐった3日間でしたが、最初から買いたいと思っていたものがあります。
 韓国では夫婦和合の象徴に木彫りの水鳥の置物が使われるらしく、よく結婚式とかで新郎新婦に贈られるという雑誌記事をたまたま見かけたことが発端です。「キロギ」というらしく、たぶんオシドリ(「鴛鴦の誓い」という言葉が中国でもあったと思います。オシドリは一度つがいになると一生添い遂げるという言い伝えからではないかと思います)がモデルだと思います(雑誌には雁や鴨とよく書かれているようですが)。
 昔は生きた鳥を動かないように帯で縛って式場に置いたようですが、時代がたつと木彫りの鳥を使うようになったようです。今では手造りのものは職人が少なくなってあまりないようです。韓国も日本も同じで職人の技をいかにして後世に伝承していくかは大きな課題だと思います。

第五十七夜 「キロギ」
写真:韓国・ソウルでの“きりたんぽ風”昼食



 韓国の有名な骨董街である仁寺洞(インサドン)をキロギを探して歩きました。一点張りで探すと目に付くもので、骨董を扱うお店で結構見つけました。
最初のお店では大きな木彫りのものが1つ店の真ん中に置いてありました。見るからに年代もので数百年は経っているように思いましたが、案の定、値段もなかなかで、「250万ウオン」(日本円で約25万)という言葉に、「こらあかんわ」とお店を出ました。一緒に歩いてくれた人たちも、初めてみるキロギに「これがそれか」と不思議そうに見ていました。ところどころ虫食いがあり、首も少しぐらぐらしてましたから、その値段は理解不能という感じでした。僕もあまり魅力を感じなかったので(もちろん値段も無理ですが)そのお店は何事もなかったように出ました。

第五十七夜 「キロギ」
写真:木彫りの水鳥の置物「キロギ」
 
 何軒かめぐった末にお手ごろの手作りキロギに出会いました。日本円で5千円程度でしたが、表情がよいので買いました。
 さて今年幸せな出会いはあるでしょうか?




Posted by alterna at 18:52│Comments(0)
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