2009年12月16日
三宮~北野界隈編:路地に潜むロジックとマジック -その7-

写真:[左]北野天満神社から続く石畳/[右]道標
「北野天満神社の階段下から東に、作家陳舜臣先生が好んだおしゃれな石畳がオランダ坂へと続いています。オランダ坂を登ると「うろこの家」があります。」

写真:[左]石畳が続く/[右]オランダ坂上り口
オランダ坂の上り口を東へ進むと「サッスーン邸」があり、ここを左折して少し登ったところに「イタリア館(プラトン装飾美術館)」があります。
「ここは元々外国人用の高級借家でした。現在は個人の方の所有で、メイドさんの部屋に住んで、本宅を開放されています。高価な西洋アンティークが部屋中に置いてあります。喫茶もできますし、予約すれば豪華な部屋で食事をすることもできますよ。」

写真:サッスーン邸の緑の塀

写真:イタリア館(プラトン装飾美術館)の外観と館内
イタリア館から来た道を引き返すと、不動明王が祀ってある辻に出ます。
「ここは三本松広場と呼ばれていますが、昔はここに三本松があって、大阪の方から来た旅人の目印で峠にある小さな丘でした。今では松は根っこしか残っていません。南側に回ると岩に刻まれた不動明王が見られます。この不動明王は素人の人が3年ほどかかって彫ったものですが、非常によく出来ています。この不動さんから南に下る坂道が不動坂です。」

写真:不動坂

写真:霊石生不動明王
わたしたちは不動尊から山麓線を西へ、北野坂に向かいました。

写真:[左]ベンの家(BEN’S HOUSE) /[右]フランス館
「道の南側にあるベンの家(BEN‘S HOUSE)はイギリスの貿易商の邸宅で、ハンティングが趣味だったようで館内には動物の剥製がたくさん飾ってあります。その右隣の仏蘭西館はもとは居留地にあった外国人用のアパートです。その隣のイングリッシュハウスはイギリス人のお医者さんの家でした。閉館後はイングリッシュスタイルのパブになりますよ。
道の北側ですが、ドイツの商人が終戦直後まで住んでいた建物で、戦後はアメリカ領事館官舎として使用され、現在は永田萌の作品を展示している北野美術館や旧パナマ領事館があります。旧パナマ領事館は中南米のミニチュアの船が展示されています。執務室は当時のままで、玄関入り口にはネプチューン(海神)像が1対置いてあり、この頭をなでると幸せになると言われています。」

写真:イングリッシュハウス
山麓線から北野坂へ。

写真:[左]リンズギャラリー/[右]スターバックス

写真:[左]おしゃれなカフェ/[右]ウォールアベニュー
三宮から北野へと続くこの坂道沿いにはジャズのライブハウスがたくさんあることから通称ジャズストリートとも言われることがあります。日本のジャズ発祥の地神戸を代表するジャズイベント「神戸ジャズストリート」のオープニングパレードも北野坂で行われます。
北野坂の両側にはおしゃれなお店が並んでいます。
「異人館「北野物語館」には最近「スターバックス」が入りました。北野坂にはリンズ・ギャラリー(北野町2丁目)、ウォールアベニュー(山本通1丁目)などの建築家安藤忠雄設計のビルがあります。ハンター坂にも安藤忠雄さんの設計されたものが結構ありますよ。さらに坂を下って中山手通1丁目の通称ゾウビルあたりにはマリナーズのイチロー選手が日本に帰ってくるとよく行くレストランなどもあります。」

写真:[左]インドクラブ/[右]ジャズライブハウス「ソネ」

写真:[左]通称「ゾウビル」/[右]北野坂
さらに北野坂を下り、そしてこの日の出発点「凸凹広場」に戻ってきました。
約3時間に及ぶ三宮~北野探索は無事終了しました。
森山さんお疲れ様でした。ありがとうございました。
◆NPO法人KOBE観光ガイドボランティア(三宮、北野、旧居留地エリア)
※阪神・淡路大震災の傷跡を回る「震災学習支援ガイド」も行っています。
TEL/FAX:078-251-8530
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/17/010/guide/
Posted by alterna at 14:35│Comments(0)