2009年05月18日

第五十九夜 茶房「Voice(ヴォイス)」 ♪神戸の音文化♪


  三宮センター街は神戸でもっとも賑わいのある商店街のひとつです。
 1丁目と2丁目の間、生田筋と交差するところは通称「アートスクエア」と呼ばれています。交差点の四隅には彫刻が設置され、夜は水銀灯のスポットライトで照らし出されるという、街のアートスペースです。

 2009年5月9日、アートスクエアから始まる2丁目ストリート美術館の新しい作品「ブルーニライ」の除幕式が行われました。沖縄の陶芸作家大嶺實清さんの作品で、沖縄伝統の守り神シーサーの顔を模したものがストリートに設置されました。釉薬の発色から沖縄の青い海がイメージされます。「ニライ」はニライカナイ(海の彼方にあるという楽土から神様を招き寄せる沖縄の祭り)から採られたようです。


写真:「ブルーニライ」の除幕式


 最初作品名を聞いたとき、楽土から神々を運んでくる青い波の具象かと思っていましたが、よく観るとシーサーの顔でした。
 都の東西南北を守るのは青龍、白虎、朱雀、玄武(青、白、赤、黒)。作品の設置場所はちょうど2丁目商店街の東になりますから、方角の色(青)にも合っています。あいさつのなかでも、『ブルー(青)は東の色であり、2丁目の西側に白色の作品「・・カナイ」を設置すれば、東西の守護色とニライカナイの文字も揃うのでは』・・・といった、将来の夢にも言及されていました。


写真:「ブルーニライ」



 式典の後、お昼まで時間があったので、センター街2丁目のセンタープラザ西館2階にあるジャズ喫茶「Voice」に立ち寄りました。


写真:「voice -ヴォイス」店内



 静けさや 孤(こ)の身にしみる ジャズの音 (詠み人知らず)

 お店に入るとここが三宮センター街の一角なのかどうかわからないくらいの静けさがあります。ジャズの音だけがそっと横に来て一緒に座ってくれるような感じです。
 ジャズドラマーでもあるお店の若マスター太(だい)さんとは「ジャスト・イン・タイム」で知り合いになりました。
 良い音のあるところには、音が好きな人たちが自然と集まるようです。ヴォイスも静かに音を楽しむ人が集まるお店です。
 スピーカーはアルテック604B。繊細で芯のある穏やかな音がお店の中に拡がっています。


写真:「voice」の若マスター



 太さんは『Kobe Modern Jazz Club』というグループを作り、中華会館などを会場にして、ジャズイベントを開催されています。神戸のジャズシーンがアマチュアジャズファンによって支えられている好例だと思います。
 お店はセンター街2丁目、センタープラザ西館2階(プラモデルやフィギアなどを売っている通称「オタク通り」にある「イエローサブマリン」を少し西へいった所)の一角です。
  


Posted by alterna at 11:45Comments(0)